2009年02月07日

レビュー:『醜聞(スキャンダル)』/ 映画

監督:黒澤明
脚本:黒澤明
菊島隆三
出演:三船敏郎(青江一郎)
志村喬(蛭田乙吉)
山口淑子(西条美也子)
千石規子(すみえ)
左卜全(酔払いの男)
配給:松竹
公開:1950年4月30日
製作:日本
評価:★★★★☆

どうしてこういう、どうしょもない人間に惹かれてしまうのか。
蛭田という人間の弱さが、つらくて悲しくて。

そのどうしょもない人間に自らの潔白を託す、青江の捨て身の姿に「黒澤ヒューマニズム」を強く感じる。

幕切れに物足りなさを感じるものの、観終えたあとに充実感を感じるのは左卜全の場末のクラブ(?)でのシーンが強く印象に残るからだろう。
それぞれの思いを胸に、蛍の光の大合唱。
蛍の光を、こんなにも感動をもって聞いたことは、いまだかつてない。
青江の「神様のやることは太っ腹だ。想像もできないんだ」という言葉。
この言葉を信じたい。

きよしこの夜を歌うシーンも、蛭田との対比がよかった。
いい映画とは、こういうものだと、久しぶりに感じた。

なお、黒澤映画ですっかりファンになった千石規子は、画家青江のモデル役として出演している。
これまでとは違って "まっとうな" カタギの役。
出演シーンは多いけれど、印象に残りにくい役どころなのが残念。
レビューリスト: 黒澤明
前作:野良犬
次作:羅生門

posted by K/I at 22:29| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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