以前「
複雑な事情により引越します」で書いたように、部屋を追い出されることになった。
今はまだ、元の部屋にいる。
まずは、これまでに何があったのかについて書いておきたい。
手元に、登記簿謄本がある。
それによると、土地および建物1階部分が強制競売にかけられることが決定したのが昨年7月のこと。
そして、実際に競売が行われて所有権が移ったのが今年の3月だ。
この場合、6ヶ月以内に、1階部分に居住する大家さんは退去しなければならない。
それ以上居座ると、国による強制執行が行われる。
新所有者 (ED不動産) の N 弁護士はその後、5月になってから2階の住人すべてに対して、立ち退き要求の手紙を送っている。
この手紙が届くまで大家さんを含め誰からも何の説明もなく、突然の一方的な要求だった。
大家さんから伺った経緯などは、前回の記事の中で書いた。
Iさんは、N 弁護士の要求に対し、受け入れるつもりはないという拒絶の手紙を書いたそうだ。
Oさんと僕は、とりあえず無視。
というより、どうしたものかわからなかったのと、まずは大家さんが解決すべき問題と思い、放置した。
ひどく忙しかったのも理由の1つ。
7月初め頃、隣に住む男性はそうっと転居して行った。
僕はその日在宅だったのだが、引っ越していることに気づかぬくらい、静かにいなくなっていた。
ふだんから挨拶もしない不思議な人物だったが、消え去り方も不思議だった。
その1週間ほど前、突然 N 弁護士の訪問を受けた。
こちらが返事をしなかったものだから、仕方なくやってきたらしい。
その後ろには、黒いスーツを着た男がにこやかな笑顔を浮かべて立っている。
ED不動産の担当者だ。
N 弁護士は、連絡方法などを確認したかったようだ。
その日はそれだけ済ませて帰って行った。
自分としては、この問題をあまり長引かせるつもりはない。
この問題にかけるお金と時間がない。
(本当は「もったいない」、と言いたいところだが、「存在しない」というのが事実に近い)
それで、新しい部屋を探すことにした。
高田馬場で、同程度の広さの部屋を探すと、今の部屋より3万円以上高くなる。
もちろん風呂つきなので、その分の出費 (1万円くらい) は減るが。
引越し代もかかる。
それに、敷金、礼金、手数料など加えると、移転にかかる費用は50万円近くになる。
よい物件があったので申込みをして確保しておく。
申込みだけなら費用はかからないので、と思った。
これが7月16日のこと。
それから、なにかと時間が経ってしまう。
ようやく N 弁護士に連絡をとれるようになったのは、それから1週間ほど経ってからだ。
申込をしてしまった部屋は、8月3日には契約しなければならない。
それまでに50万円をED不動産から引き出さなければならない。
N 弁護士に相談してみると「20万円なら。。。」とのこと。
話にならない。
N弁護に以下の点を伝える。
- 少なくとも転居費用は払ってほしい
- そもそも経済的な理由で、転居費用を全額出してもらわなければ転居は不可能
- このアパートに住む人は、それぞれ、さまざまな問題をかかえて流れ着いた人ばかり。どの人も簡単に動くことは難しい
やや誇張もあるかもしれないが、ほぼ事実だ。
以前 O さんが尋ねた時には 30 万円、と言っていた。
なぜか減額している。
20万円という数字の根拠を尋ねてみると、「裁判費用を差し引いた額」とのこと。
つまり、すでに裁判に持ち込むことを前提に考えているようだ。
どうすれば全額負担がしてもらえるか?
「早期解決」が鍵だ、と N 弁護士。
それも、全員まとめての早期解決。
ハードルの高い問題だ。。。
I さんは銀行に勤めていたこともあり、ある程度こういう権利関係にも詳しいし、腹もすわっている。
自分は動く気はないと言っている。
まぁ、そういう考え方もある。
ただ、よい条件を提示してもらえれば、交渉の席に着いてもよいという。
O さんは、どちらかというと状況に任せる、という考えだ。
あとは大家さんがどう考えているか?
もう一度整理してみると、土地と1階部分はED不動産のものだが、2階部分は大家さんが所有権を持っている。
それは登記簿からも確実だ。
つまり、大家さんは9月には出なければならないけれど、2階のわれわれは話が別だ。
われわれの交渉相手は、本当は大家さんのはずなのだ。
転居先の契約は1週間延ばしてもらった。
近々 ED 不動産と話をすることにした。
I さんと新宿区の法律相談に行くことにした。
なんだか、手順がごちゃごちゃになってしまって、どうおさまるのかさっぱり見当がつかない。
慣れない人間がやるとこういうことになる。
弁護士を頼めばよかったのだが。
ちなみに、転居先を紹介してくれた不動産屋さんは、「居住権はあるので、交渉の余地は十分にある」とアドバイスしてくれた。
少し勇気づけられた。
1. 複雑な事情により引越します
2. 強制転居: これまでの顛末
3. 強制転居日記: 7月30日
4. 強制転居日記: 8月1日
5. 強制転居日記: 8月2日
6. 強制転居日記 (完結)